Forza Motorsport 7で速くなるには?その2:アシスト項目

この記事の続きです。
今回はアシスト項目について解説します。

アシスト項目

FM7には過去シリーズ同様に、ゲーム内にアシスト機能が用意されています。
機能によっては速く走るためには明らかにマイナスになるものもあります。
assist
ここではドライビングに関わるドライブアシストの項目のみ解説します。

・推奨ライン
どれを選んでもドライビングそのものには直接関わりはありませんが、ブレーキングラインだけでも表示させておくと、ブレーキングポイントの間違い回避コースレイアウトの勘違い回避マルチプレイで車を乗り換えた際にブレーキングポイントの目安が立てやすい、など主に初歩的なミスを回避できます。
タイムを突き詰め始めるとわかりますが、赤に変わる瞬間が最適なブレーキング開始ポイントではありません
目安程度に用いると良いでしょう。
あとは各々のプライドによります。
ちなみに私はブレーキングのみ出しています。
世界的に有名なランカー達も大体ブレーキング位は出していますが、まばらな印象があります。

・ブレーキング
ABSオフ1択になります。
ABSオンが選択肢に入らない理由は、FMシリーズでは代々続いているブレーキング時のABSの介入が早いという点が理由です。
ブレーキの踏み込みすぎによるブレーキロックをしてしまう瞬間を制動力100%とすると、ABSが80%、85%などといったレベルで作動し、明らかに制動距離が伸びます。
話にならない性能なので、ABSオフでロック間際の感覚を走り込みにより身に着けてください。
これはパッド・ハンコンともに共通しています。

・ステアリング
ノーマルかシミュレーションの2択になります。
これらは何が違うかというと、ざっくり言えば車体がクイックに動くようになるかどうか(シミュレーションがクイックになる)になります。
また、シミュレーションにすると荷重移動のスピードも速くなります。
この項にはクイックに動いた方が向きを素早く変えられて速いというのが一説として存在します。
私もそれには一理あると考え常時シミュレーションに設定していますが、クイックに動くということはリアが滑ったときに一気にスピンモーションに突入するという事に直結するため、常にステアリング操作は繊細に、車体に掛かっているGも把握しながら走り続ける技術が必要になります。
FWD駆動車以外だと、縁石にタイヤが片輪または一輪だけ乗った状態になると一気にスピンすることもあります。
駆動方式がRWDでストック状態から滑りやすい車は、シミュレーションに設定するとまともに走らせられないという事態に陥ることもあります。
その場合は、普段はシミュレーション固定でもノーマルに設定して走らせることもあります。
これはパッド・ハンコンともに共通しています。
これは各々の技量と車によるところが大きいですが、とりあえず、ある程度慣れるまではノーマルで走りこむことをオススメします。
ライバルモードの各種クラス、イベント、コースは1~2分程度の長さならどこでもいいので大体世界トップから同じ車で2秒落ち程度まで登り詰めたらシミュレーションに手を出してみても良いかと思います。
ちなみに普段からノーマルで走っているランカー(eSportsプロ化したプレイヤーも含む)も居ます。
最終的にシミュレーションに必ずなるという訳ではありません。

トラクションコントロール(TCS)

基本はTCSオンとオフの2択ですが、技量により、更には車にもよります。
技量によるというのは、初心~初級者まではTCSオンにして、中級者~上級者になりアクセルワークで駆動輪のスリップアングルをコントロール出来るようになったらTCSオフで一貫・・・ということではなく、更に技術が向上した際に再びTCSオンが選択肢に入ってくるという事です。
これには車体の荷重コントロールの技術が関わってきます。
FM7のTCSは、タイヤのグリップ力が縦方向(進行方向)で足りずにホイールスピンが発生する状況であれば、エンジン出力がしっかりとタイヤに伝わり、路面を蹴って前に進みます。
しかし、タイヤのグリップ力が横方向に逃げてしまい、駆動輪がスライドしている状態だと急激にエンジン出力がカットされて失速します。
アクセルを踏み込んでも加速しないのです。
これはTCSを使用したFM7プレイヤーなら誰もが経験すると思います。
これによりTCS項の最終形態はオフで固定という認識を持ってしまう人は少なくありません。
ですが、TCSを有効活用できれば驚くほどの戦闘力を発揮する車は多数存在します。パワーオーバーな車でコーナー出口のアクセルワークに神経を使うよりも、TCSを使用してアクセルを踏み込んだ方が速いという車もあります。
TCSの有効活用とは、駆動輪を極力スライドさせずにタイヤの縦グリップが使える時のみTCSを働かせることを指します。
早い話が失速しないように走るというだけのことです。
どういうこっちゃ?という方の為に参考動画を用意しました。


S800に調整したPlymouth GTX FFです。超直線番長です。
コースはIndianapolis GPです。
アシストはステアリング:シミュレーション、TCS:ON、シフト:MT(クラッチあり)です。

この動画におけるポイントを2つ解説します。
まず1つは、直線ではとにかく車を真っすぐ走らせることです。
当たり前の事を言っている感じはありますが、この車はパワーが強大すぎてそもそも真っすぐ走りません。路面のうねりで車の姿勢も簡単に崩れます。裏ストレートのシケイン通過時、0:37の部分でリアが流れる兆候が確認でき、その際時速209キロに到達した辺りで明らかに加速が鈍っているのも確認できます。
この程度の少量のスライドでも簡単にTCSのデメリットが垣間見えるのです。
ですが、それを差し引いてでもTCSを併用したら戦闘力を発揮する車はあります。そんな車を使用する際は、タイムに悪影響を及ぼす可能性のある要素は極力減らしていきましょう。

そしてもう1つは、コーナー出口でアクセルを踏み込むことです。
この車はパワーに対してグリップ力が非常に低く全く曲がりません。
しかし、どうにかして曲げないといけません。
そこで有効なのは、コーナリング中にわざとアクセルを踏んでTCSを介入させて、失速とスライドを誘発させて車の向きを変えていくというテクニックです。
フロントタイヤが仕事をしないのであれば、リアを滑らせて向きを変えようという発想です。
後半セクションはこのテクニックを多用し、最終コーナーはアクセル踏みっぱなしのほぼゼロカウンターで曲がっています。
ただしこれを実行するには、コーナー進入でリアをスライドさせないこと、コーナーCP通過時には既にリアのヨーを消し切っていること、アクセルを踏みっぱなしでTCSを効かせながらステアリング操作のみでスライド量、速度、走行ラインをコントロールすることなど、1つのコーナーにおいて多くの要素をスムーズに順序良く、または同時にミス無く処理しなくてはいけません。
荷重とGコントロール、そして走り込みがモノをいうテクニックです。
TCSの扱いに慣れてきたら手を出してみて良いと思います。

初心者用でもあり、超上級者用でもあるという面白い代物です。
変態同士の会話にはTCSは苦手という文言が現れる様になります。
運用する場面は主にRWD車の使用時になりますが、コーナー出口でいち早くアクセルを踏み込むためだけに、TCSで失速しやすい(スライドしやすい)車を完璧な荷重・Gコントロールで車を完全に手中に収め、ライバルランキングトップを独走したサイボーグの様なプレイヤーが世界には居ます。
私は逆立ちしたって同じレベルになることは出来ないです・・・。

どんな車がTCSと相性が良いのか、各ランキングの上位層を見て回り、実際に自分でも試してみると良いでしょう。

スタビリティコントロール(STM)
オフ1択です。
車体の姿勢制御機能ですが、その姿勢制御に減速要素を用いているからです。
オフで自ら姿勢制御が出来る様に感覚を養いましょう。

シフト
基本的にMT(クラッチあり)1択ですが、車元来の変速スピードが速い場合は通常のMTでもOKです。
クラッチありにすると、アップグレードのクラッチが不要になるほどの変速スピードを得られると同時に、減速シフトダウン時にブリッピング(アクセルを煽る)を併用することで何故か制動距離が縮まります。
アクセルを戻さずにクラッチだけを踏むシフトアップ、通称中〇シフトでOKです。その結果レブリミッターに当たっても構いません。しかもこれをすると、回転が上がったところ(パワーがあるところ)でクラッチを繋ぐ構図になり、若干、アクセルを戻した場合よりも加速力に優れます。
変速時には、現実の実車におけるクラッチを切ってからシフト、その後クラッチを再び繋ぐという一連の流れを踏襲する必要もなく、単に同時操作でOKです。
グリップ専門のパッドの方は、オプションのコンフィグでLBボタンとAボタンを入れ替えても良いと思います。

ダメージ/燃料消費/タイヤ摩耗
通常「外観のみ」以外を選ぶ必要は無いと思います。
各種ユーザーイベント等で指定が加わる程度です。
Rスティックボタンを押し込んだ説明文通りです。
シミュレーションに関しては走行中にテレメトリを表示して、ラフに操作した結果を検証してみると良いと思います。

リワインド
使用は好みによりますが、後ほど私が提唱するスキルアップ法ではこれを使用します。

フリクションアシスト/クラッシュアシスト
使用は好みによります。
マルチプレイにおいてはオンにしておいても特に問題はありません。
ラップタイムが記録に残る・残らない程度です。


アシスト項目だけで意外に長くなってしまったので、ドライビングに関してはまた次回綴りたいと思います。